師匠の話 [182]

ギターの師匠のお話をさせていただきます。今から40年ほど前にカリフォルニア州のサンタモニカに住んでいました。その時にギターを教わってた先生が当時ロサンゼルスの若手スタジオミュージシャンでした。TV番組のテーマ音楽やTVコマーシャルの仕事とかされていました。週末には先生の出演するライブにボーヤ(今ではローディーと言いますが…)として私はお手伝いに行ってました。その時にはまだ無名だったミュージシャンの卵がそこらへんにいっぱい転がっていたのです。まだ人種差別の多い時代に日本人の私をとても可愛がってくれました。その時の多くの経験があったから今の私が存在します。

SNSで先生と再会しました。先生はその後、数々の著名ミュージシャンのレコーディングやライブツアーに参加されていたみたいでした。みなさんもご存知のビッグアーティスト達です。名前をあげますとスティービー・ワンダー、ジョージ・マイケル、デビッド・フォースター(彼はカナダ出身のキーボーディストで、プロデューサーとしても有名です。マイケル・ボルトン、バーブラ・ストライサンド、セリーヌ・ディオン、ホイットニー・ヒューストン、マイケル・ジャクソン、シカゴ、マドンナなどのアーティストのアルバムのプロデュースなどを行っています)、そしてTOTOのボビー・キンボール、懐かしいところですとスリードッグナイトのチャック・ネグロン。そしてブレンダラッセル(この人は女性シンガーですが、作曲家としても有名で、アレサ・フランクリン、アース・ウインド・ファイヤー、レイ・チャールズ、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナー、チャカ・カーン、スティング等に楽曲を提供しています)、ディスティニーズ・チャイルド(ビヨンセの在籍したグループです)、ジェームズ・イングラム(エディマーフィーの映画ビバリーヒルズコップの主題歌を歌っていた男性歌手です)、そして師匠の初プラチナアルバム(100万枚セールスを記録した)ジョディ・ワトリー(第30回グラミー賞で最優秀新人賞を受賞した女性シンガー)のデビューアルバムでギターを弾いておられます。アルバムにはジョージ・マイケルとのジュエット曲も収録されています)などそうそうたるビッグネームに私はため息をつきました。やはりロサンゼルスは音楽の本場だったんだと再認識しました。私の住んでいた頃はクロスオーヴァー(今でいうフュージョンが流行りだした頃です) 師匠も数々のLAフュージョンアルバムでギターを演奏されています。私は師匠の愛弟子として一からギターの手ほどきを受けました。師匠の推薦でバークリー音楽大学へ入学します。最初の編曲の授業で先生が「バークリーに入学したからと言ってもプロになれないよ。実力のあるものはすぐにやめていくからね。自信がなければ卒業すればよいけど… 」キース・ジャレットは一ヶ月、ウェザー・リポートのジョー・ザビヌルは「バークリーで学ぶことはない」と言葉を残して一週間でやめていきました。最近ではジョー・メイヤーが数ヶ月で去っています。私は、バークリーの授業初日にして音楽は芸術であり、教えてもらうものではなくて、たくさんの先人たちの残した作品に触れて自分自身で感性を磨いていこう決めました。

バークリーの大先輩である日本のジャズ・サックス奏者の渡辺貞夫さんが自身の教則本「Jazz Study」の中で、「Jazz Study」をお読みになったあと、あなたの音楽が新しくなるとか、今より良くなるかは保証できません。なぜなら理論は「音楽」でなく、音楽を作る、あるいは音楽を助けるものだと思うからです。従って、「Jazz Study」があなたに期待していることは、「音楽に対して視野を拡げる」ことだといえます。「音楽を教える」ことと「音楽を演奏する」ことは、同時点では議論することができません。教えることはある種の束縛をすることであり、音楽することは楽器の上で自由になることを意味します。「音楽の秩序を作るのはあなたの音楽経験であると言えます。」

私はバークリー音楽大学で理論そっちのけで、一日に10枚以上のレコードを買い漁り、貪るように聴きました。またラジオも一日中つけてましたし、ライブ・コンサートにも足繁く通いました。

スタジオ・ミュージシャンだった師匠の名言「音楽を自分では選べない、音楽が自分を選んでくれる」

私のアメリカでの様々な音楽経験から生まれたPremium Noiseの音楽をぜひ一度ご賞味くださいませ。

PREMIUM NOISE LIVE [Twilight In LA] 宇治川音楽祭 2019 (10/13/2019)

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